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共に天高く舞う

お姉ちゃんが昔読んでくれた童話『青い鳥』。
あの頃はまだ無邪気に幸せというものを信じていた。
組織内での自分達姉妹での立場を理解するにつれてそんなのは絵空事だと痛感した。
座敷牢のような研究室から空を眺めながら、最愛の姉さえ幸せならいいと思っていた。それが私の幸せであると。
・・・違ったわ。
そんな私の幸せは所詮現実に対応する為の誤魔化しに過ぎず、それに気付いたお姉ちゃんは本当の幸せを求めて挑んで逝ってしまった。
絶望の中飲んだ毒薬が脱出の鍵になるなんて、なんて皮肉。

外の世界も組織があったけれど、それでも前よりずっと自由だった。
何より新一がいた。
『絶対守ってやっから!』
『逃げたくないんだ、自分の運命から。』
私にも逃げるなと言った彼は懸命に駆けていた。
その背中に、好奇心に、勇気付けられたり、ハラハラしている内に気付けば自分も大空を飛べるようになっていた。
羽はぼろぼろで広げることさえ無理だと思っていたのに。
そんなのは幼少期からの思い込みだった。
羽ばたいた大空はとても広くて、自分が如何に小さい世界にいたかを知ったの。
危険と隣合わせだけれど、組織で生き延びる為に得た知識が、経験がこれまた皮肉にも役に立った。

共に天高く舞う事の出来る幸せを、感謝を込めて最愛の貴方へ言おう。
「新一、Happy Birthday!!」
(貴方に逢えて本当に良かった。)
**********************************
後書 新一君20歳 誕生日企画第3弾。
志保さん編です。
今回の青い鳥シリーズは
『飛び去った青い鳥(は)大空へ羽ばたいて(生涯の伴侶と)共に天高く舞う』がコンセプトです。
題名でちょっと文字遊びしてみました。
とは云え最初は新一君の還る先(鳥籠)が蘭ちゃんから志保さんに変わるって感じで考えていたのに。
蓋を開けてみたら・・あらら?志保さん一緒に飛んでる!(笑)
物語って生きてますね(・。・;

楽しんで頂けたら、感想か拍手をポチっとして下さると嬉しいです( ^)o(^ )

大空へ羽ばたいて

昔、蘭と見た青い鳥。
空を羽ばたく鳥に憧れ、同時にある童話を思い出していた。
2人兄妹が過去や未来の国に幸福の象徴である青い鳥を探しに行く冒険。
結局のところそれは夢で彼らに最も手近なところにある、自宅の鳥籠の中にあったという話に
新一は事件という非日常から日常に戻る象徴として大事な初恋の少女を想った。
明るい笑顔、温かい食事、憎まれ口もあるけれど、それでもそれが普通だと思っていたんだ。
ある日、自分の油断によってそれはいきなり奪われて、鳥籠から出ざるを得なくなった。
それでも絶対戻るつもりだった。例え死んででも。
・・・違ったな。
羽ばたいた大空はとても広くて、自分が如何に小さい世界にいたかを知ったんだ。
危険と隣合わせだけれど、新しい景色・知識を知る喜びに溢れていった。

『本当に事件なの?』
『私のこと何だと思ってんのよ!』
『探偵なら・・・私の心の中ぐらい推理しなさいよ!バカーーー!』
そして鳥籠はもう安穏の場所ではなく、むしろ見えない鎖で繋がれた牢獄になってしまっていた。
鳥籠の狭さに気付いてしまえば、もう後戻りなんか出来なかった。
成り行きで一緒に飛ぶようになった相棒とずっと空を舞っていたいと願ったんだ。
3回目の入籍記念日に妻から言われた言葉が何より嬉しい。
「新一、Happy Birthday!!」
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後書 新一君20歳 誕生日企画第2弾。
新一君、誕生日おめでとう)^o^(
今度も比喩表現・敢えて省いた説明文に隠された真意がいくつかあります。
皆さんは何個見つけられるでしょうか?
人によって解釈が異なるのもありそうで、それもまたアリかなって思っています(^◇^)

飛び去った青い鳥

ねえ、新一、昔二人で見た青い鳥覚えてる?
あの時、私童話「青い鳥」みたいって思ってたの。
チルチルとミチルが、幸せの青い鳥を探しに行くけど、結局家の中の鳥籠にいたお話。
そんな感じで新一が、事件から帰ってくるのは私の元で、笑顔と温かい料理で出迎えれば、新一は幸せを感じてくれてるって。
身近にある幸せが絶対だと信じていたんだ。
・・・違ったね。
新一には鳥籠は狭すぎて、何時の間にか大きくなって一瞬だけ眼を離した隙に、鳥は去って行ってしまった。

私には何か足りなかったのかな?
(それとも逆で余計なことしてた?)
返事をしなかったから?
(直接会って言いたかったの。)
文句を言い過ぎた?
(不安で不安で仕方なかったの。)
どれも原因の一つでありながら、決定打には程遠い事から私の心は時々乱される。
(人の心が変わる時なんて、本当は明確なこれという原因なんてないのかしれない。)

飛び去った青い鳥の行き先は、何処かなんてもう知ってる。
(一緒に飛んで行きたかったよ。)
もう失恋の傷は大分癒えたけれど、貴方の誕生日が近づくと、私に唯一残された想い出という名の鳥籠を抱きしめてしまう。
(Happy Birthday、新一・・・。)

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後書 新一君20歳 誕生日企画第1弾。
ただ小説というより独白で詩的な表現を選んでおります。
一滴の水本編が根底にある蘭→新志 です。
初回は蘭ちゃん編 本番の明日は新一編UPします。
誕生日祝い企画なのに、シリアスに>< まあこれは致し方ございませんね-(-_-;)
また皆様のコメントに蘭ちゃん宛てのコメントが来そうな予感がします(笑)
詩的な表現ですので、青い鳥=新一君 の他にも比喩表現がそこかしこに散りばめられおりますので解釈をお楽しみ下さい。
最後の台詞は映画のとあるシーンの両片思い時代と比べると、尚引き立つかもしれません。
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ご訪問ありがとうございます(≧▽≦) 名古屋OLが歴史・節約・日頃・二次小説のことを書き綴っています。 コメント大歓迎★ ですが、宣伝や本文に何も関係ないもの もしくは激しく不愉快、コピペ等、そういった類は、私の判断により 誠に勝手ながら削除の方向です。楽しく語りたいです♪ 二次創作小説もありますが、このサイトは個人作成のものであり、原作者・出版社とは一切関係がありません。私なりの解釈を加えた二次小説もございますので自己責任でご覧になって下さい。

雪月花桜

Author:雪月花桜
タイトル通り名古屋OLがブログしてます。
歴史を元にした小説なんかも大好きでそれらについても語ったり、一次小説なんかも書いてますす。好きな漫画(コナンやCLAMP etc)&小説(彩雲国物語)の二次小説をupしておりますし、OLなりの節約・日々の徒然をHappyに語っています。

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