新一、RPGでパーティーを組む~夢の絆異聞 エルリア様ご提供~
エルリア様 執筆『新一桃太郎 蘭鬼退治に行く』で
万里様からのコメントに会ったRPGという単語に触発されて、つい妄想が。と頂いたエルリア様の作品です。
設定的には「夢の絆」で組織壊滅後の留学前。
誕生日プレゼントかバレンタインチョコかと思いました(´∀`*)ウフフ
***注意書き***
ヒロインには優しくありません。厳しめですので、ranちゃん派の方は此処で周り右願います。
この注意書きを無視して読んでからの苦情 不満等は対応致しかねます。
尚、他人様の作品であるという事で無断転載や引用、誹謗中傷は御止め願います。
また同じ理由で予告なく、掲載を取り下げるやもしれない事予め通知致します。
**************
ではスタート↓
最後に管理人からの再確認です。
注意書き読まれましたね??厳しめです。ヒロインファン 新蘭派はリターン下さい。それでもOK 大丈夫という方のみ どうぞw
「何やってるの、新一」
TVを前に何やら考え込んでいる新一に、ケーキ持参でやって来た快斗が声をかける。
志保はコーヒーを淹れる準備を始めていた。
「ちょっと面白いもん、見つけて」
新一が快斗にも見えるように体をずらす。
「…DQⅢ。俺らが生まれる前の奴じゃん。これが何?」
発売当時、日本で大ブームを起こし、今も尚それが語り草になっているマニアの間では伝説的なゲームだ。
「これのパーティ組むのが、なかなか面白くてな」
「え、実際にはプレイしてないの?」
「一度スピードクリアしたんで、今度はあれこれやってみようかと」
「ふーん。酒場で仲間を募るのか」
確か数年前に携帯ゲームになっていた筈だが、こんな古いハードまで買ってTV画面でやるのか。
「やっぱり勇者は新一だろ」
「…いや、名前はどうでもいいんだが。ていうか、おめー。これのストーリー知ってんのか?」
「知らないけど」
「とりあえずナンバリングされてる、いわゆるファンの間では正史って言われてる奴だと、主人公は殆ど不幸だぞ」
「…そうなの?」
「とりあえず、この主人公は父親の顔も知らない。漸く会った父親は戦闘中で主人公の目の前で負けて死ぬ。話しかけてきた青年が我が子だと気付かぬまま」
「…うわぁ…」
「で、悲願を果たした後は、自分の故郷に帰れなくって行方知らず」
「世界を救った勇者なのに!」
「このシリーズにはもっと悲惨な境遇の主人公も…」
「いや、それはもういい」
――――――――――目的果たした後に行方不明って、新一がそうならなくて良かったよ
組織の残党に狙われた挙句、そうなってもおかしくなかったのだから。
そんな快斗の内心など知る筈もない新一が話を続ける。
「おめーならどういうパーティを組む?」
「とりあえず、勇者は必須だろ?」
「ああ」
「うーん」
取説のキャラクターの特性やパラメーターを見ながら、快斗は暫く唸っていた。
「スタンダードなのは、勇者・戦士・僧侶・魔法使いってとこか」
「流石、その通りだ」
「でも、新一は色々やりたいんだろ?」
「おめーを遊び人で入れようかな」
「ひどっ!」
「よく読めよ。遊び人はlv20になったら、唯一アイテムなしで賢者に転職できるんだぜ」
「あ、ホントだ」
「IQ的には妥当だろ」
そんな男二人の会話を聞くともなく聞きながら、志保は小さく笑った。
“暇なのかしら”
だが、漸く平穏な日々が戻って来たのだ。少しばかり気が抜けてもいいだろう。
「ま、おめーの場合、魔法使いでも盗賊でもいいけど」
「……赤井さんや降谷さんは?」
「脳筋じゃねーけど、スペック的には二人とも戦士だよな」
「バランスわるー」
「志保を魔法使いにすっかな」
「僧侶じゃねーの?」
「現実の志保だと癒しの魔法を使うってのは、その通りだけど」
これを何を意識する事なくサラッと言ってのけた新一に快斗は目が点になり、何となく二人の会話を聞き続けていた志保は頬を染めた。
「で、それでなんで魔法使い?」
「志保に遊び人なんて似合わねーし」
“―――――俺は似合うのかよ、新一…Σ(゚д゚lll)ガーン”
「後で『悟りの書』で賢者に転職させれば、パーティバランス的に最高」
「さいですか」
「それにおめーが言ったんだろ。俺が勇者だって」
「そーだけど」
「勇者は天に選ばれし者、賢者は神に選ばれし者、ってのが作中にあってな。俺が勇者なら、志保が賢者なのは当然だろ」
“――――――――素で惚気るの止めて!この天然探偵!”
快斗が内心で悲鳴を上げ、志保はキッチンのテーブルに突っ伏した。
“は、恥ずかしすぎるわよ、新一!”
身悶えする程の羞恥を覚えながら、新一が心底自分を想ってくれている事に、同時に喜びを覚える。
「で、他は?」
気を取り直して、快斗が話を進める。
「んー…ジンを商人にでもするか」
「何それ?」
何故、あの男を仲間にする必要があるのだろう。
「あー。とあるアイテムを入手するのに必要でな。最終的にその商人、自分が発展させた町でやり過ぎて、クーデターにあって牢獄入り」
仲間にする訳ではない、という新一の笑みは…先刻志保を語った時とは正反対の黒い笑みを浮かべている。
「ほ、他は?」
「そうだな。京極さんを武闘家にするか?」
“ふぅん、毛利蘭じゃねーんだ”
今度は快斗が黒い笑みを浮かべる。
武闘家と言って、真っ先に浮かぶのが幼馴染のあの女ではなく、京極真なのか。どれだけ関心が薄くなっているのか。
「僧侶は…明美さんがいいかな」
「ああ。間違いない癒し系」
次いでほのぼのした空気になり、志保も「それは有りね」と普通に思う。
「志保が転職したら、次の魔法使いは博士かな」
「確かに老人だけど、すげー痩せてるぞ。このキャラ」
「進化を極めた化学は魔法と変わらねーって言うだろ」
「ま、あの発明品はなぁ」
かつては自分も散々痛い目に遭った、彼の発明品の数々を思い出す。
それに新一が幼かった頃は、本当に魔法使いのようだったのかもしれない。
「盗賊がな…。快斗を遊び人にしてキッドを盗賊で登録するか?」
「え。俺、二人?」
「他に思い付かねーんだよ」
新一にとって、自分がそれだけ大きな存在だと言ってくれているような気がして、快斗はふにゃりと笑った
「二人とも、お茶がはいったわよ」
ここで志保が会話に入ってくる。
コーヒーが入ったマグカップが二つ。
ココアがはいったものが一つ。
「お、サンキュ」
そうして三人で、他愛もない話が始まる。
このキャラはどうだとか、このイベントはどうだとか、三人が生まれる前のゲームで盛り上がる。
それは新一達が日本を出る前の、ほんの僅かな安らぎの時。
**エルリア様の後書**
思い切り趣味に走ってしまいました。
初めて快斗を書いた気がします。
しかしやはりいじられキャラ…。本当はもっとワチャワチャさせたかったんですが、平穏なひと時、難しい。
そしてちょこっと出てくる蘭の扱いの悪さよ。(だって私だから)
**雪月花桜より御礼と感想**
エルリア様 素敵小説ありがとうございますヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪
押し付けSSとか大歓迎です。誕生月プレゼントかと思いました。
ありがたく頂きます(*- -)(*_ _)ペコリ
更に掲載許可快く了承頂き、感謝です。
それでは感想に行きますv( ̄Д ̄)v イエイ
懐かしのゲーム…!
遊び人→賢者で快斗ぴったりですね(´ー`*)ウンウン
<「現実の志保だと癒しの魔法を使うってのは、その通りだけど」
<これを何を意識する事なくサラッと言ってのけた新一に快斗は目が点になり、何となく二人の会話を聞き続けていた志保は頬を染めた。
<「で、それでなんで魔法使い?」
<「志保に遊び人なんて似合わねーし」
<“―――――俺は似合うのかよ、新一…Σ(゚д゚lll)ガーン”
ここら辺(・∀・)ニヤニヤしちゃいました。
まあ天然で惚気てからに…!
そしてナチュラルにsageな彼 不憫な子…!だが其処がカワ(・∀・)イイ!!(鬼
<「勇者は天に選ばれし者、賢者は神に選ばれし者、ってのが作中にあってな。俺が勇者なら、志保が賢者なのは当然だろ」
<“――――――――素で惚気るの止めて!この天然探偵!”
<快斗が内心で悲鳴を上げ、志保はキッチンのテーブルに突っ伏した。
<“は、恥ずかしすぎるわよ、新一!”
<身悶えする程の羞恥を覚えながら、新一が心底自分を想ってくれている事に、同時に喜びを覚える。
( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
最高です 流石天然…!
<「そうだな。京極さんを武闘家にするか?」
<“ふぅん、毛利蘭じゃねーんだ”
<今度は快斗が黒い笑みを浮かべる。
<武闘家と言って、真っ先に浮かぶのが幼馴染のあの女ではなく、京極真なのか。どれだけ関心が薄くなっているのか。
一緒に黒い顔している雪月花桜です。
エルリーナ様も同様だと疑わない…!( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
快斗初めて ですか。
見事ないじられキャラでした。平穏なひと時、素敵でしたよ。
<そしてちょこっと出てくる蘭の扱いの悪さよ。(だって私だから)
<とりあえず設定的には「夢の絆」で組織壊滅後の留学前?
其処がいいんですよ。其処がポイントなんです(鬼
なるほどx2
夢の絆は大した理由はなく…海外に行きたい大学あったからってだけですね。
あと、例の記子との取引で日本で報道されること分かっていたので、その前に平和な海外へ行った感じです。
エルリア様 いつもいつもありがとうございます。
非常に楽しく読ませて頂きました(*- -)(*_ _)ペコリ
皆様 感想コメント書いて下さるとエルリア様が続きを書いて下さるやもしれませんよ(悪魔の囁き)
言いだしっぺ??万里様 お書きになりませんか?(誘惑は続く)
皆様が楽しんで下さいますように☆彡
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