【結婚式・新一サイド ~君だけを見つめる~】~万里様ご提供~
万里様より頂いた作品です。
新哀で 『夢見る少女の長い夢』の新一編です。
先に蘭視点 本編をお読みになった方が分かりやすいかと存じます。
***注意書き***
ヒロインには優しくありません。厳しめですので、ranちゃん派の方は此処で周り右願います。
この注意書きを無視して読んでからの苦情 不満等は対応致しかねます。
尚、他人様の作品であるという事で無断転載や引用、誹謗中傷は御止め願います。
また同じ理由で予告なく、掲載を取り下げるやもしれない事予め通知致します。
**************
万里様からの注意書き:
このお話は、蘭厳しめの新哀です。
蘭がかなりピエロな役割なので、ご了承の上ご覧下さい。
最後に管理人からの再確認です。
注意書き読まれましたね??厳しめです。ヒロインファン 新蘭派はリターン下さい。
それでもOK 大丈夫という方のみ どうぞw
ではスタート↓
バージンロードを博士に付き添われ、こちらへ歩いてくる哀。
その目映いまでの美しさに目を細めつつ、新一は先程の出来事を思い出す。
(…ごめんな、蘭。)
あの質問をされるまで、すっかり忘れていたのは本当だ。哀との旅行中にも、全く思い出せなかった。
むしろ旅行中に思いを馳せていたのは、自分がへまをやらかすだろうと見越し解毒剤を届けてくれた哀のこと。
「あの頃から哀には敵わねえな」という感慨に浸っていたくらいだ。
だが、蘭の口から「ロンドンでのこと」とまで言われて、思い出せない筈がない。
あれは、新一にとって人生で初めての告白で、その想いは幼いなりに真剣だったのだから。
だが、それももう、過去の話だ。
(ほんの僅かにでも、哀を不安にはさせたくない。しかも、こんな一生記憶に残るだろう晴れの日に。)
別に、昔ロンドンで蘭に告白したこと自体は隠すことではない。
哀も新一が蘭に全く未練がないことは理解している。
「お互いに初めての告白がロンドンだなんて、私達似た者同士ね」などと笑ってくれるだろう。
しかし、今日という日に蘭の口から出ていい話題ではない。
哀は必ず蘭の蟠りに気が付き、優しい彼女は気にしてしまうだろう。
(今の俺が一番大切なのは志保…哀で、未来を共に歩いていきたいのも哀なんだ…。)
今一番大事なものを守るためならば、過去に大切だったものすら切り捨てる。
新一はそう覚悟して、蘭からの話を、忘れたふりで返した。
そのかいあって、哀は不信や疑問を抱くことなく、幸せそうに自分の間近で自分を見つめている。
(哀が笑っていて良かった。)
新一の心には、哀の笑顔を守れた安堵と喜びと、ほんの僅かな蘭への哀れみ。
だが、例え蘭を傷付けていたとしても、後悔は微塵もなかった。
(俺は本当に、蘭のことはもう好きじゃないんだな…。)
一抹の寂しさと、多大な安堵。
蘭がどのような意図で今日という日にあの話題を口にしたのかは分からない。
ほんの思い付きで他意はなかったのかもしれないし、あるいは新一への想いが再燃してしまったのかもしれない。
だが、新一は意図的に、蘭の気持ちを推理することを止めた。
蘭がどんなに気持ちだろうと、もう、なにもしてやれない。ならば、蘭のことであれこれと思い悩むことはない。
それが哀を大切にすることに繋がるのだ。
誰か一人を選ぶと言うことは、他の誰かを選ばないということなのだから。
だからこそ、新一はもう、蘭のために何もしてやれないし、するべきではないし、するつもりもない。
蘭とは、ただ何となく距離を置き、疎遠になっていけばいい。
この先アメリカへ移住すれば、自然とそうなるだろう。
そうして、新一のことなど忘れてしまえばいい。
それが蘭の幸せに繋がるだろうから。
(蘭、幸せにな。)
心の中でそう祈ると、それを最後に新一は蘭のことを考えるのを止めた。
笑顔で哀の手を引き、哀のことだけを考えて、バージンロードを二人で歩んで行く。
――――――――
(補足)
新一君はこの数年での蘭の所業にドン引き。
別に付き合っては別れ、というのに偏見はないんですが、
蘭が付き合っては惚気を(新一に焼きもち妬かせたい!)、別れては男の悪口を(可哀想な私を慰めて!)散々聞かされてきたために、
「あれほど好きだった相手を手の平返してボロクソ言えるとか、女ってこえー。ていうか、蘭ってこえー。俺の悪口も散々言いふらしてたんだろーなー。付き合わなくて良かったー(安堵)」という感情が募りました(笑)
「疎遠になってる幼馴染みから一方的に結婚を期待されている」という新一君にとってはかなりホラーな状況なのですが(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル)、幸いその点は露見せず、精神的苦痛はありませんでした。
***雪月花桜の感想***
恋愛に鈍い新一が気付いて、哀ちゃんが気付かなかったという点で最初意外でしたが
よく考えてみたら生まれて初めての真剣な告白ですから否が応でも気付きますよね。
そして哀ちゃんには蘭に明美さんを重ねているのでロンドンでの出来事を知らせてないという・・・前知識がない状態なのですから。
にしても聞いたわよ ではなく 覚えてる?って辺りで哀ちゃんが気付く可能性もあったわけで…
上手く誤魔化した新一と園子グッジョブv( ̄Д ̄)v イエイ
大事な人を守る為ならば過去大事だった人も切り捨てる…!
蘭ちゃんは今ハッキリと遠ざけるべき相手と新一に認識されてしまいましたね サヨウナラ(@^^)/~~~
新一のその一途さが過去蘭を増長させてしまいましたが、今度は良い方向に向かいそうでほっとしてます。
「疎遠になってる幼馴染みから一方的に結婚を期待されている」という新一君にとってはかなりホラーな状況ですが、本人が知らなくてOK ただのピエロが一人いるだけ(((uдu*)ゥンゥン ノープロブレムです。
やっぱりハッピーエンドはいいもの(⋈◍>◡<◍)。✧♡
お次は何と 哀ちゃん視点をお届けします!お楽しみに(((o(*゚▽゚*)o)))
- 関連記事
-
- 【灰原哀の独白①】~万里様ご提供~
- 【結婚式・新一サイド ~君だけを見つめる~】~万里様ご提供~
- 【閑話・インタビュー:『工藤新一について』】~万里様ご提供~