揺籠のアディポクル
孤立した無菌病棟に、少年と少女。
翌朝、一人だけになった。
ウイルスすら出入り不能の密室でーー
彼女を誰が殺した?
☆☆☆
半人形――それがコノハの最初の印象だ。
隻腕義手の痩せた少女が、タケルのただひとりの同居人だった。
医師の柳や看護師の若林とともに、病原体に弱い二人を守るはずだった無菌病棟、通称《クレイドル》。
しかし、ある大嵐の日、《クレイドル》は貯水槽に通路を寸断され、外界から隔絶される。
不安と焦燥を胸に、二人は眠りに就き、
――そして翌日、コノハはメスを胸に突き立てられ、死んでいた。
外気にすら触れられない彼女を、誰が殺した?

☆☆☆
以前記事にした『ジェリーフィッシュは凍らない』の著者 市原憂人さんの甘く切ない青春の痛みをまとった本格ミステリです。
ミステリとしては語り手からの情報や推理が不十分だったり 結末にも え?と賛否両論あると思いますが・・・
私は嵌りまして、ぐいぐい魅かれて一気に読みました。
それではネタバレありの感想です。
未読の方はリターン下さい。
ミステリーの初読の楽しみは一度きりです。
それでもという方は覚悟してお読み下さい。
よろしいですね???
それではどうぞw
↓
翌朝、一人だけになった。
ウイルスすら出入り不能の密室でーー
彼女を誰が殺した?
☆☆☆
半人形――それがコノハの最初の印象だ。
隻腕義手の痩せた少女が、タケルのただひとりの同居人だった。
医師の柳や看護師の若林とともに、病原体に弱い二人を守るはずだった無菌病棟、通称《クレイドル》。
しかし、ある大嵐の日、《クレイドル》は貯水槽に通路を寸断され、外界から隔絶される。
不安と焦燥を胸に、二人は眠りに就き、
――そして翌日、コノハはメスを胸に突き立てられ、死んでいた。
外気にすら触れられない彼女を、誰が殺した?

☆☆☆
以前記事にした『ジェリーフィッシュは凍らない』の著者 市原憂人さんの甘く切ない青春の痛みをまとった本格ミステリです。
ミステリとしては語り手からの情報や推理が不十分だったり 結末にも え?と賛否両論あると思いますが・・・
私は嵌りまして、ぐいぐい魅かれて一気に読みました。
それではネタバレありの感想です。
未読の方はリターン下さい。
ミステリーの初読の楽しみは一度きりです。
それでもという方は覚悟してお読み下さい。
よろしいですね???
それではどうぞw
↓
タケルは犯人と断定していたけど、病棟に入るには医師のIDカードと虹彩認証が必要という下りで、絶対看護師は犯人ではないと思ってました。IDカードは何とかなっても虹彩は生きている医師を同行させないといけませんものね かなり難しい。
となると密室である以上・・・・二重人格でもう1人のタケルが犯人という説があり得そうだけど・・・。
病院の立地が主人公も知らないまさかの孤島だったり、その島が全滅していたりと冒険要素とミステリーの混合でかなり惹きつけられ、ぐいぐい読んでいきました。
読み続けたら最後でいろいろ真実が出てきて驚きました。
犯人の独白のくだりはタケルを外に出す為と病気が進行した為という辺りでほろり。
主人公も同じ病気なんだろうなとは思ってましたが、発育の停止によって10年も時が過ぎてたことは予想外でした。
でも廃病院っぷりは確かに・・・・!と唸りました。
今のこのコロナが終息しない中でのウィルス感染、免疫不全は人ごとに思えなかったです。
更に記憶が48時間しか保たないという後遺症・・・ああ、だから一昨日の夕飯を憶えていないのですね。
ただ48時間しか記憶が保持出来ないにも掛かわらす、タケルがコノハの事を覚えていたのは毎日毎日彼女のことを考えていたのだろうな(要は48時間以内に思い出せば記憶の上書きになり、上書きされた記憶は覚えていられる) 犯人探しという側面があるにせよ その愛情にはじーんとしました。
非常食が3食しかもうない という辺りで餓死ルートで後味悪いという感想をありましたが、私は島を歩いても薬を飲まなくても大丈夫になった彼なら是非とも一人で島で生き抜いて欲しいと思います。
自家発電の最新の病棟がありますし、10年水も止まっていないようですし、食料さえ調達できれば何とかなるんじゃないかと思うんですよね。
海なら魚とか貝とか採れば何とかなりそうな気がする。
今回ミステリーじゃない ご都合主義過ぎるという批判がありましたが、そういう点を差し引いても私は楽しめました。
何というか島を散策している時、冒険と推理の半々を味わっているような高揚を覚えました。
殺人事件の謎だけでなく、一晩で一気に壊滅したかのような島の変わり果てた姿(これは10年経ったせいと後で分かるのですが)も謎であり、謎を楽しむのがミステリーだと思っているので、私は良かったです。
いつでも送料無料の楽天ブックス
読みたい方はどうぞww
↓ランキングに参加した今月中旬よりカテゴリを読書にしております。(それ以前読んだ本は日記カテゴリにあります。)

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となると密室である以上・・・・二重人格でもう1人のタケルが犯人という説があり得そうだけど・・・。
病院の立地が主人公も知らないまさかの孤島だったり、その島が全滅していたりと冒険要素とミステリーの混合でかなり惹きつけられ、ぐいぐい読んでいきました。
読み続けたら最後でいろいろ真実が出てきて驚きました。
犯人の独白のくだりはタケルを外に出す為と病気が進行した為という辺りでほろり。
主人公も同じ病気なんだろうなとは思ってましたが、発育の停止によって10年も時が過ぎてたことは予想外でした。
でも廃病院っぷりは確かに・・・・!と唸りました。
今のこのコロナが終息しない中でのウィルス感染、免疫不全は人ごとに思えなかったです。
更に記憶が48時間しか保たないという後遺症・・・ああ、だから一昨日の夕飯を憶えていないのですね。
ただ48時間しか記憶が保持出来ないにも掛かわらす、タケルがコノハの事を覚えていたのは毎日毎日彼女のことを考えていたのだろうな(要は48時間以内に思い出せば記憶の上書きになり、上書きされた記憶は覚えていられる) 犯人探しという側面があるにせよ その愛情にはじーんとしました。
非常食が3食しかもうない という辺りで餓死ルートで後味悪いという感想をありましたが、私は島を歩いても薬を飲まなくても大丈夫になった彼なら是非とも一人で島で生き抜いて欲しいと思います。
自家発電の最新の病棟がありますし、10年水も止まっていないようですし、食料さえ調達できれば何とかなるんじゃないかと思うんですよね。
海なら魚とか貝とか採れば何とかなりそうな気がする。
今回ミステリーじゃない ご都合主義過ぎるという批判がありましたが、そういう点を差し引いても私は楽しめました。
何というか島を散策している時、冒険と推理の半々を味わっているような高揚を覚えました。
殺人事件の謎だけでなく、一晩で一気に壊滅したかのような島の変わり果てた姿(これは10年経ったせいと後で分かるのですが)も謎であり、謎を楽しむのがミステリーだと思っているので、私は良かったです。
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