『天上の虹』 里中満智子著
第41代天皇で女帝である持統天皇を主人公とした作品-これで持統天皇のイメージが変わりました。
通っていた学校に置いてあったのがきっかけで読むようになったのも懐かしい思い出。
初期から政権樹立までの方が勢いがあり、彼女が即位するにあたり大津皇子が処刑されたり、子供・孫が大人になるにつれて描写する人数が増えたせいかパワーが分散してしまったようなのと刊行が遅くなっていったので、途中で読むの辞めてしまっていたら気づいたら2015年に既に完結していた。
死期を悟り、心身共に弱っていく持統天皇・・・やっぱり彼女ほどの女傑でも老いからくる心の弱さはどうしようもなくなっていく様を描いたのが現実的でした。最後に心に気に掛けていたのが愛児:草壁皇子のことではなく、処刑した甥:大津皇子というのも・・・何とも言い難い。
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