ボーンヤードは語らない 市川憂人著
内容紹介(「BOOK」データベースより)
U国A州の空軍基地にある『飛行機の墓場』で、兵士の変死体が発見された。謎めいた死の状況、浮かび上がる軍用機部品の横流し疑惑。空軍少佐のジョンは、士官候補生時代のある心残りから、フラッグスタッフ署の刑事・マリアと漣へ非公式に事件解決への協力を依頼する。実は引き受けたマリアたちの胸中にも、それぞれの過去ー若き日に対峙した事件への、苦い後悔があった。高校生の漣が遭遇した、雪密室の殺人。ハイスクール時代のマリアが挑んだ、雨の夜の墜落事件の謎。そして、過去の後悔から刑事となったマリアと漣がバディを組んだ、“始まりの事件”とは?大人気シリーズ第四弾は、主要キャラクターたちの過去を描いた初の短編集!
目次(「BOOK」データベースより)
ボーンヤードは語らない/赤鉛筆は要らない/レッドデビルは知らない/スケープシープは笑わない

以下ネタバレありの感想です。
ボーンヤードは語らない
空軍の苛めが…ちょっと息苦しい。マリアの推理が鋭い!
赤鉛筆は要らない
以前 2021-07-06 あなたも名探偵で読んだ作品でした。
(その時の記事:http://haruharu786.blog11.fc2.com/blog-entry-3214.html)
真面目でクールな漣の高校時代の話。4作品の中でこれが1番好き。
レッドデビルは知らない
マリアの高校時代の話ですが…白人至上主義に人種差別が酷く…読んでいて辛く、謎解きに集中出来ないがその差別が犯行原因という。お坊ちゃん犯人が罰せられず、非常に腹が立つ。後日談で是非ともマリアに逮捕させてほしい。
スケープシープは笑わない
マリアと漣がコンビを組んで初の事件。
二人の反発と掛け合いがイイ感じ。
こちらも人種差別があるが犯人が罪悪感持っている上に、克服しようとしているので、レッドデビルほど腹は立たなかったが、それゆえに差別問題とは根深いものなのだとしみじみ感じた。
赤鉛筆は要らない以外はどうも人種差別、苛め等の人間関係の方に心が持って行かれ、推理 を楽しめなかった。
当時のU社の情勢を書いたのだとは思うのだが…推理小説は推理をメインに楽しみたい。
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