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わたしの舞台は舞台裏

木丸みさきさん著のコミックエッセイ『わたしの舞台は舞台裏』(メディアファクトリー刊)が最近お気に入りです。
地味だけどコツコツやることの大切さを教えられる。というか仕事初めの自分も思い出したり☆
馴染みが薄い(私も初めて知った)大衆演劇という更に裏方のお仕事をしている著者が書いた大衆演劇界の人間模様がイイです。
わたしの舞台は舞台裏‏
『コミックエッセイプチ大賞』の『書店員賞』受賞作に大幅に加筆した作品。
まったく知らない世界の話だけど、一度劇場に行ってみたくなる作品です。
私は娯楽にはハッピーエンドを求める派なので作者おススメの中では喜劇『ヘチマの花』が観てみたいなって思いました。
そして以下ネタばれいきますので、まだ読んだない方は読まないで下さいね??(笑)








私が感動したのは、第4話「大入袋」と第6話「怖い座長」です。
第4話「大入袋」では、なんと旗上げして間もない劇団の為、ある夜の部にお客様たった一人という事態になってしまいます。せ、切ない・・!!
座長は居心地が悪いなら、チケットは払い戻しするのでお帰り頂くこともできるし、劇や踊りを少しずつ楽しむという事も
できるとそのお客様に説明する。
結局そのお客様は「全部、観てもええかな」となり、座長は「ありがとうございます。精一杯やらせて頂きます。」
と返事をし、本当にその通り、そのたった一人の為に、劇団全員が3時間の公演を全力でやりきる。
この誠意が素敵・・!!(後で調べたらお客様10人以下の場合、公演中止や舞踊ショーだけにする劇団も少なくないらしい。)
最後の座長の挨拶と「来てよかったよ、ありがとう。」その観客の台詞と泣きながら幕を引く木丸さんがまた泣かせる・・・・!!
なかなか客数が伸びなかったその劇団は月の下旬にやっと大入(観客動員数が一定人数を超えること 作品内のすずめ座は小さい劇場なので100席で大入となる)になる。
お客さんはきちんと観ていて、いいものは必ず応援してくれる(^◇^)

第6話「怖い座長」は修行時代のセンター勤務時代にも会った、めちゃ厳しい座長のお話。
常に怒鳴る彼に、なるべく関わるまいとする木丸さんだが、花山座長は毎日、昼ご飯を一緒に食べることを木丸さんに命じ、弁当も用意してくれる。
ある日の芝居での舞台転換の途中、装置を移動している彼女に、座長が声をかけた。
「おう、コラ それ重いんか?」「え? あ、まぁ」
木丸さんは、転換が遅いから怒られているのかな??と感じた─。
しかしその日の芝居の後、休憩前の口上のあいさつで、花山座長はお客さんに思わぬ事を語りかけた。
俺は裏方を大事にできない奴はいい役者になれないと思っている。
このすずめ座の裏方は、女の子がひとりで、小さな体で一生懸命頑張ってくれている。
「舞台転換の時なんかすごいスピードで動きよる」「どこにそんな力があるんやろて不思議に思いますわ。」
だから、俺らも安心して芝居ができる。

「どんな仕事でもね、誰も見てないところでがんばってる裏方がいる。それを皆さん覚えといてください」

厳しいのは仕事に真摯だからで、だからこそ一生懸命やってる著者にお弁当を用意してくれたんですね・・・!!
こういう一本筋が通った厳しさは胸を打ちます。泣ける・・・!!
舞台裏でこっそり泣いてる木丸さんも嬉しかっただろうな。良かったね・・!!
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雪月花桜

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